日本は21世紀超高齢化社会、人生100年時代を迎えています。このような時代において、医療機関、地域、様々な場所に分散し保存されていた個人の健康情報を統合し、個人や家族、医療者が情報を共有することで、全国どこの医療機関を受診しても過去の情報に基づいた医療サービスを受けられ、またその情報を個人の健康管理にも役立てられる環境が実現すれば、我が国の医療・健康の質は向上させることが期待できるでしょう。

この仕組みの構築と実現に必要不可欠な技術がICT(Information and Communications Technology)です。ICTを活用し、個人を中心とした医療・健康の情報基盤の構築と整備が実現できれば、集めたデータをクラウド上で継続的に管理・分析する「ライフログ」の集積が可能となり、疾患因子を見つけ出すことや投薬の副作用など、個人の健康状態をより細かく把握することができるかも知れません。しかしながら現在、健康情報は個々の企業、自治体、国等が自らの蔵(すなわちデータベース)に囲い込んで応用が進んでいません。健康情報の応用と活用に関する幾つかの取り組みは縦割りには行われているものの、本質的な解に至っていません。

今後、この領域は個人情報には十分に留意して取り扱いながらも、需要者側(患者側、健常者等の健康データ)で活用されているお薬手帳、母子手帳などを、アプリとして構築し、健康機器と連携できる仕組み作りとデータ構築が必要と思われます。さらには、学校検診情報や医療・健康領域におけるオープンデータ、供給者側・需要者側データを利用する事により多くの政策立案、サービスが提供でき、将来的には未病診断指標や病気の兆候を早期に見つけ出すロジックの開発も期待できます。

そこで本コンソーシアムでは、産官学連携による健康情報の創成を目的として、以下の研究教育を推進することを目的として、研究開発の取り組みを進めています。

ワーキンググループ (チーム)

現在健康情報コンソーシアムでは、「女性」、「骨」、「笑顔」、「食」、「高齢化社会」といった健康をとりまく対象テーマごとに、「(対象テーマ)×情報」を組み合わせて問題発見・問題解決にとりくむワーキンググループを「チーム」として構成しています。現在下記のチームが組織されています

・骨の健康 × ICT  (TeamBONE)

・笑顔の健康 × ICT  (TeamSmile)

・食 × ICT  (TeamEIYO)

・プレコンセプション 女性の健康 × ICT (TeamROSE)

・高齢者社会  (TeamPLATINUM)

・ 産後 女性の健康 × ICT (Team 産後ママSOSOプロジェクト)

・なわとび  (みんなのなわとびプロジェクト)

・新型コロナ感染啓発 (みんながヒーロープロジェクト)

・にじいろの食育スクール

・こども味覚力向上委員会

組織概要

  • 組織名称:健康情報コンソーシアム
  • 設立 :2017年10月25日
  • 所在地 :神奈川県藤沢市
  • 代表者 :中澤 仁(慶應義塾大学 環境情報学部教授)
  • 参加企業 :2017年11月29日より募集