健康情報コラム|vol.6 「あなたは1%に入りますか?」

 

慶應義塾大学SFC研究所 健康情報コンソーシアム(神奈川県藤沢市、代表:中澤 仁)に 所属する専門家が、さまざまな健康情報をお伝えします。 健康・医療に関する最新情報や健康改善に向けた対策を毎月コラムとしてご紹介します。

 

あなたは1%に入りますか?

あなたは「今」、なわとびを跳んでいますか?この質問を小学生の頃にしたらほとんどの子が「YES」と答えると思います。 では改めて。 あなたは「今」、なわとびを跳んでいますか?数年前にウォークラリーの終点で健康に敏感な大人に向けて同じ質問をしたところ、なんと99%が「NO」と答えられました。 畳一畳あれば誰でもできる手軽な運動なのに、です。

 

「第三回全国なわとびスピードコンテスト2019」 ダブルダッチ部門試合風景

 

なわとびの可能性

運動的側面から見ても、なわとびは全身にある47の筋肉を満遍なく動かし、筋力アップ、心肺機能の向上につながると共に、骨にかかる垂直な刺激が骨密度をも高めると言われています。 また、今のこどもは転ぶ時に手がつけないなど運動神経の低さが取り沙汰されますが、神経の働きが最も伸びる幼児期から成長期にかけて特定のスポーツだけでなく、いろいろな動きを身につけておくことは、将来スポーツの技能や体力を高めるために大変重要なことです。運動をしている時は、7つのコーディネーション能力が複雑に組み合わさっているのですが、なわとびは全ての能力を使う「究極のコーディネーション運動」と呼ばれ、このコーディネーション運動を3~7歳の間にどれだけやっているかで、その後のスポーツ人生が変わるとまで言われています。

 

「第三回全国なわとびスピードコンテスト2019」 エイト部門試合風景

 

健康情報コンソーシアムでは、おじいちゃんからお孫さんまで、「誰もが一度はやったことがある家族みんなでできる運動」という位置付けで、コロナ禍においても縄1本と逞しい想像力があれば、様々な跳び方ができるなわとびの色々な可能性を追求していきたいと思います。 いつか、学校の先生方の間で囁かれる「なわとびやった後は算数の出来がいい」「高学年でなわとびが得意な子は高学歴」などというまことしやかな学校伝説の謎も解明されるかもしれません。乞う、ご期待!

※大人の方が張り切ってなわとびをする場合、昔取った杵柄はあてになりません。子供の頃の柔軟性は失われていることを肝に銘じて、準備運動、整理運動はくれぐれもお忘れなくお願いします!

 

 

「なわとび最高!動画」

 

▼コラム筆者プロフィール 

特定非営利活動法人 日本なわとびプロジェクト http://jjrp.jp/

慶應義塾大学SFC研究所 健康情報コンソーシアム幹事会員メンバー・Teamなわとび