健康情報コラム|vol.10 学生必見!ストレス選球眼を身につけよう!

【健康情報コラム】
 健康情報コラムは、慶應義塾大学SFC研究所 健康情報コンソーシアム※1に所属する専門家などが、健康・医療に関する最新情報や健康改善に向けた対策等を定期的にコラムとしてご紹介します。今回は、「若者のメンタルヘルス」促進に向けた情報発信やコンテンツ制作をするプロジェクトチーム「Mental Streeech Project※2」が、日本の自殺予防週間※3(9月10日〜16日)の特別企画として「こころのコラム」を3回連続配信します。

慶應義塾大学SFC研究所 健康情報コンソーシアム 「みんながヒーロー プロジェクト※4」メンバー・の橋本勇郎です。

新学期が始まりましたね!まだ暑さが残りますが、いかがお過ごしですか?

私は、普段、プロスポーツメンタルコーチとして、様々な競技や年齢のアスリートのこころをサポートする活動をしています。今回は、スポーツをしていない学生さんにも役立つ!生活がより豊かなものになるきっかけとなるような、こころに関する情報をお伝えさせていただきます。

【身の回りのストレス】

あなたは、「ストレス」というとどういったものをイメージするでしょうか?例えば「テストが不安で眠れない…」 「なんだかイライラする…」ストレスというとこういった精神的なものをイメージすることが多いかもしれません。ただ実はストレスは精神的なストレスだけでなく、例えば「暑い・寒い」「疲れ」といった身体的なものもあります。そんな私たちが感じるストレスの正体は「刺激と反応」。例えばテストという刺激があり、それに対して反応として不安が出てくる。こうしたモヤモヤをストレスといったりしているわけですね。ではそういったストレスにはどのように対処していけば良いでしょうか?

【成長につながるストレスを見極める】

私たちはストレスに対してネガティブなイメージを持ってしまいがち。ただ、必ずしもそう言い切れるわけではありません。自分に必要なストレスに適切に向き合い、対処することはあなたの「成長」に繋がっていく場合があります。
例えばサポートした高校生アスリートの事例でいうと、「指導者とのコミュニケーション」にストレスを感じている学生がいました。「もっと色々なことを教えてもらいたいのに、その指導が物足りない。」といったことにモヤモヤを抱えていました。この時、次は自分で練習メニューを考えてみたり、トレーニング内容を調整する必要があるのかも知れないねと声かけをしてみたんです。そこからは彼にとって新たなチャレンジが始まり、そこには「どのようにメニューを考えれば良いのだろう?」という異なるストレスも生まれました。でも、それらの過程は彼の「成長」に繋がるものになっていきました。これは「指導者と上手くいかない!」というストレスへの向き合い方を彼なりに変えたからこそ生まれた成長だったのです。

もちろん全てとは言いませんが、このように向き合い方次第で「成長」に繋がるストレスというものもあります。あなたのストレスは自分の成長に繋げられそうなストレスですか?1人で考えることが難しい時は先生やコーチ、ご両親や友人にも相談し、成長のためのヒントを探してみるのもいいかもしれませんね。

次回はプロスポーツメンタルコーチの「プロスポーツメンタルコーチと考える、子どもとの良い関係の作り方」コラムです!お楽しみに!

 

 

※1:慶應義塾大学SFC研究所 健康情報コンソーシアムとは 産官学連携による健康情報の創成を目的として、人の生活をより豊かで健康にする社会構築のために、健康情報獲得技術や健康情報サービス等の研究を進行し、健康情報の力を活用した未来社会を目指している。

※2:「Mental Streeech Project」 「Mental Streeech Project」は「みんながヒーロー プロジェクト ※4」の次なるフェーズとして2023年秋から「若者のメンタルヘルス」促進に向けた情報発信やコンテンツ制作をするプロジェクトチームです。慶應義塾大学SFC研究所健康情報コンソーシアムが展開する3eevidence(裏付け)、education(教育)、entertainment(楽しみ)の3つのeの要素を軸に活動を展開していきます。

※3:「自殺予防週間」 日本では、自殺対策基本法に基づき、毎年9月10日から16日を「自殺予防週間」、毎年3月を「自殺対策強化月間」と定めて、国、地方公共団体、関係団体等が連携して「いのち支える自殺対策」という理念を前面に打ち出した啓発活動が推進されています。(厚生労働省HPより)。

厚生労働省「自殺予防週間」サイト

厚生労働省「広報の取り組み~いのち支える自殺対策~」サイト

※4:「みんながヒーロー プロジェクト」は、医学・環境情報学など、有志の研究者・専門家・クリエーター・学生らと協働で、新型コロナウイルス感染症予防・感染拡大防止のためのデジタルコンテンツを制作。主にオンラインを通じて世代別・段階的に情報発信している有志プロジェクトチーム。「みんながヒーロー プロジェクト」は次なるフェーズとして、2023年秋から「若者のメンタルヘルス」促進に向けた情報発信やコンテンツ制作をするプロジェクトチーム「Mental Streeech Project※2」を発足し活動していきます。

 

▼コラム筆者プロフィール 

橋本勇郎(はしもとゆうろう) 

スポーツメンタルコーチ。愛するスポーツをハイパフォーマンスで楽しみたいアスリートを支え、増やすことを目指している。自身のスポーツ経験の中で重要性に気が付くも、その改善方法に悩んだ経験から、同じような悩みを抱えた選手の力になりたいと思いスポーツメンタルコーチを志す。競技や年齢を横断してプロアスリートを含む様々なカテゴリの選手を指導。慶應義塾大学SFC研究所 健康情報コンソーシアム幹事会員メンバー。

健康情報コラム|vol.9 「弱さ」を「魅力」に 

【健康情報コラム】 健康情報コラムは、慶應義塾大学SFC研究所 健康情報コンソーシアムに所属する専門家などが、健康・医療に関する最新情報や健康改善に向けた対策等を定期的にコラムとしてご紹介します。

みなさん、こんにちは。

慶應義塾大学SFC研究所 健康情報コンソーシアム※1 「みんながヒーロー プロジェクト※2」メンバー・メンタルヘルス教育プログラム講師の原匠です。

健康情報コンソーシアムでは「みんながヒーロー プロジェクト」の次なるフェーズとして2023年秋から「若者のメンタルヘルス」促進に向けた情報発信やコンテンツ制作をするプロジェクトチーム「Mental Streeech Project※3」を発足します。

発足第一弾の活動として、日本の自殺予防週間※4(9月10日〜16日)には全3回からなる「こころのコラム」の発信、10月10日の「世界メンタルヘルスデー※5」にはチームメンバーでもありプロスポーツメンタルコーチの鈴木颯人さんの 10代、20代のメンタルヘルスをテーマにした配信ライブを予定しています。

 

【「弱さ」を「魅力」に】

「今の自分が嫌いだ。こんなの思い描いていた自分の姿ではない。私って何者なのだろう。」

同世代の人たちのキラキラした姿やSNS投稿などを目にして、「自分なんて…」と思った経験がある人もいるのではないでしょうか?

みなさんと同世代の小学生や中学生、高校生ともに「無気力や不安」に悩まされている人も沢山いるというデータもあります。

こんなことを書いている私は過去に「心の病」を経験した当事者です。学生時代、自分の全てが嫌になり、周りにいる人たちを信じることもできず、自分の人生を投げ出すという選択をしてしまいました。その後、精神科の病棟での入院生活を送っていた際も「今の自分は何をやっているのだろう。」とやり場のない無力感を抱え続けていたことを今でも覚えています。

周囲の方々の支えもあり、何とか大学を卒業し社会人となった私でしたが、再度同じ壁にぶつかってしまい休職させて頂くことになりました。実家で休んでいる時もまた、「こんな人生になるはずじゃなかった。」と自分のことを受け入れることができず、悶々とした日々を過ごしていました。

そんな私にとある転機が訪れ、「自分の弱さ」を受け入れて生きてみようと考えるようになりました。

「自分の弱さを受け入れることができなかった結果、今のような状況に陥ってしまった。社会を見ても自分と同じような状況で苦しんでいる人が沢山いる。」

そんな人たちの力になれるような活動がしたいと、私は自転車日本一周旅を通じた「心の健康普及啓発プロジェクト」を立ち上げることになりました。そして、過去の出来事やこれからのチャレンジについて発信を開始してみた結果、たくさんの人が私のことを応援してくれるようになったのです。

 

一連の出来事で気づいたこと。それは「弱さを見せてはいけない」という私の考えは大きな勘違いであったということです。「弱い自分には価値がない。そんな自分でいてはいけない。」と考えていた私でしたが、「弱さを受け入れて行動に移したこと」が逆に自分の魅力となっていったのです。

伝えたいことは「今のあなたをしっかりと見つめ、受け入れてほしい」ということです。人と比べるなとは言いません。たとえ比べて自分は劣っていると感じたとしても、その弱さに向き合い、前に進んでいく姿勢に人は心を動かされます。

あなたの弱さ、魅力に変えていきませんか?

そんな魅力を生み出せるよう、私たちも一緒に前進していきたいと思います。

 

次回はプロスポーツメンタルコーチの「ストレス選球眼」コラムです!お楽しみに!

<注釈>

※1:慶應義塾大学SFC研究所 健康情報コンソーシアムとは 産官学連携による健康情報の創成を目的として、人の生活をより豊かで健康にする社会構築のために、健康情報獲得技術や健康情報サービス等の研究を進行し、健康情報の力を活用した未来社会を目指している。

※2:「みんながヒーロー プロジェクト」は、医学・環境情報学など、有志の研究者・専門家・クリエーター・学生らと協働で、新型コロナウイルス感染症予防・感染拡大防止のためのデジタルコンテンツを制作。主にオンラインを通じて世代別・段階的に情報発信している有志プロジェクトチーム。

※3「Mental Streeech Project」 「Mental Streeech Project」は「みんながヒーロー プロジェクト」の次なるフェーズとして2023年秋から「若者のメンタルヘルス」促進に向けた情報発信やコンテンツ制作をするプロジェクトチームです。慶應義塾大学SFC研究所健康情報コンソーシアムが展開する3eevidence(裏付け)、education(教育)、entertainment(楽しみ)の3つのeの要素を軸に活動を展開していきます。

※4:「自殺予防週間」 日本では、自殺対策基本法に基づき、毎年9月10日から16日を「自殺予防週間」、毎年3月を「自殺対策強化月間」と定めて、国、地方公共団体、関係団体等が連携して「いのち支える自殺対策」という理念を前面に打ち出した啓発活動が推進されています。(厚生労働省HPより)。

厚生労働省「自殺予防週間」サイト

厚生労働省「広報の取り組み~いのち支える自殺対策~」サイト

※5:「世界メンタルヘルスデー」 世界精神保健連盟が、1992年より、メンタルヘルス問題に関する世間の意識を高め、偏見をなくし、正しい知識を普及することを目的として、10月10日を「世界メンタルヘルスデー」と定めました。 その後、世界保健機関(WHO)も協賛し、正式な国際デー(国際記念日)とされています。(厚生労働省HPより)。

厚生労働省「世界メンタルヘルスデー2023」特設サイト

 

▼コラム筆者プロフィール 

原匠(ハラタクミ) 

メンタルヘルス教育プログラム講師として、小学生から大学生を主な対象に講演やワークショップを実施。過去にメンタル不調当事者経験から、若者が心豊かに人生を歩んでいくためのサポートをしています。 慶應義塾大学SFC研究所 健康情報コンソーシアム個人会員メンバー。

「令和5年度自殺予防週間特別企画」こころのコラム配信

健康情報コンソーシアム「みんながヒーロー プロジェクト」では、次なるフェーズとして2023年秋から「若者のメンタルヘルス」促進に向けた情報発信やコンテンツ制作をするプロジェクトチーム「Mental Streeech Project」を発足します。

「Mental Streeech Project」発足第一弾の啓発活動として、日本の自殺予防週間に合わせて、全3回からなる「こころのコラム」を発信いたします。

 

□配信日:令和5年9月15日(金)~9月16日(土)

□配信サイト:https://hip.sfc.keio.ac.jp/category/column/

□主催:「若者のメンタルヘルス」促進に向けた情報発信チーム

              「Mental Streeech Project」

                - 「弱さ」を「魅力」に

                - 学生必見!ストレス選球眼を身につけよう! 

                - プロスポーツメンタルコーチと考える、子どもとの良い関係の作り方

 

プロスポーツメンタルコーチや過去にメンタル不調を経験した当事者・研究者のコラムとなります。ぜひチェックしてください。


健康情報コンソーシアム × 地域IoTと情報力研究コンソーシアム 合同勉強会

2023 年 8 月 28(月)に慶應義塾大学 SFC 研究所 健康情報コンソーシアム※1 × 地域 IoT と情報力研究コンソ ーシアム※2 共催 合同勉強会 2023 「情報の力で産学官でできること」をハイブリット形式で開催いたしました。

 

 

開催時間

14:45 開場 / 15:00 開演〜17:50 終演

オープニング

15:00

「開会のご挨拶」

中澤 仁(慶應義塾大学環境情報学部 教授)

第1部 -健康情報コンソーシアム-

15:05

「健康情報コンソーシアム みんながヒーロープロ ジェクトについて」page3image6677440

本田 由佳(慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科 特任准 教授)

15:10

「健康情報×音楽ライブ×スポーツで創る未来の well-being Project」
1 コロナ禍以降の音楽ライブの変遷

⻑野 真梧 氏 ((株)クリエイト大阪 代表取締役社⻑)

15:30

2 メンタルヘルス×スポーツ

鈴木 颯人 氏 ((一社).日本スポーツメンタルコーチ協会 代表 理 事)

15:50

3健康情報×音楽ライブ×スポーツで創る 10 歳 からのメンタルストレッチプロジェクト活動いついて

原 匠氏(慶應義塾大学SFC研究所 所員)

16:00

「こども まんなか 社会について」

福井 照 氏(チームレジリエンス JAPAN 代表、元衆議院議員)

16:10

4 みんながヒーロープロジェクトの今後の活動

本田 由佳(慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科 特任准 教授)

16:15〜15:20 休 憩

 

第2部 -地域IoTと情報力研究コンソーシアム-

16:20

「コンソーシアム活動について、および健康情報コン ソとの連携について」
1 コンソーシアム活動について、および健康情報コ

ンソとの連携について
2 大磯町での JST プロジェクトについて

3 感情分析、Well-being 系の研究活動の紹介

4 横須賀市における熱中症リスク対策センシング について

page4image6412176 page4image6413632

柘植 晃 (慶應義塾大学 大学院政策・メディア研究科 特任 研究員)

米澤 拓郎 氏(名古屋大学 大学院工学研究科 情報・通信 工学専攻 准教授)

佐々木 航(慶應義塾大学 大学院政策・メディア研究科 特任 助教)

三阪 和弘 氏(グリーンブルー(株) 取締役)
丸井 朱里 (慶應義塾大学 大学院政策・メディア研究科 特 任助教)

第3部 -今後の進め方など意見交換-

17:35

質疑応答・フリーディスカッション

クロージング

17:45

「閉会のご挨拶」

大越 匡(慶應義塾大学環境情報学部 准教授)

17:50 終演

両コンソーシアム懇親会

18:00〜20:00

場所:ザ・カフェテリア(慶応三田キャンパス南校舎 4 階 ) https://keiocafeteria.jp/#dinner

 

※1. 健康情報コンソーシアム:健康空間から取得された人々の健康情報を組み合わせて多段階に加工し新たな価値を持つ情報を提 供するサービスを実現するための諸技術の研究・開発・教育を産官学連携で実施している。
※2.地域 IoT と情報力研究コンソーシアム:地域全体をくまなく密に網羅する IoT 技術と、それを用いて生産される情報が人の行動に 及ぼす力『情報力』に関する研究を実証的に推進する産官学連携研究プロジェクトである。

 

 

 

 

 

 

page4image6294992

2023年度 第1回勉強会(慶応大SFC研究所 健康情報コンソーシアム TeamROSE主催) ■テーマ:大阪万博に向けてみんなでできること 「未来のヘルスケア想像」

2023年度 第1回勉強会(慶応大SFC研究所 健康情報コンソーシアム  TeamROSE主催)を5/19(金)に三田キャンパスにて開催しました。

 

 


■テーマ:大阪万博に向けてみんなでできること

「未来のヘルスケア想像」

■会場:慶應義塾大学三田キャンパス北館ホール(キャンパスマップ⑩)
https://www.keio.ac.jp/ja/maps/mita.html

■開場時間:13:00

■開催時間:13:15〜14:45
(受付はございませんので、ご来場されましたらアルコール消毒をされましてから、北館ホールにお入りいただき、間隔をあけてお好きな席にご着席ください♪)

■勉強会プログラム
1)開会の言葉
2)健康情報コンソーシアム について
 慶應義塾大学 健康情報コンソーシアム 上席所員 丸井 朱里 氏

3)あったらいいな〜!若い女性・母子と医療をつなぐヘルスケアバス
 慶應義塾大学 健康情報コンソーシアム 上席所員 本田 由佳 氏
  
4)2025年日本国際博覧会  大阪パビリオンの取り組みについて
特別講師  一般社団法人2025年日本国際博覧会大阪パビリオン
出展総括課長 山縣 敦子 氏

3)「過去・現在のヘルスケアと未来 大阪博覧に向けてできること」
特別講師  林製薬株式会社 広報IR部 
担当課長 岩田 和子 氏

4)みんなでつくる未来のヘルスケア社会
 質疑&ディスカッション