健康情報コラム|vol.1|新型コロナと医療・健康コミュニケーション

【健康情報コラム】
健康情報コラムは、慶應義塾大学SFC研究所 健康情報コンソーシアムに所属する専門家などが、健康・医療に関する最新情報や健康改善に向けた対策を毎月コラムとしてご紹介します。

<#キミはどっち「1時間に平均23回」篇>

【医療コミュニケーションの難しさ】

あなたは健康に関するデマや誤情報を見たことはありませんか? 健康に関するトピックは、医療や福祉関係のお仕事をされている方だけでなく、一般の方、特に子を持つ保護者や高齢な方ほど関心が高くなります。しかし、前者と後者の間ではもっている知識の質と量が違います。デマや誤情報にダマされないよう、できるだけ分かりやすさと正確さを兼ね備えた情報の発信を心がけている方がいる傍ら、健康や医療の誤った理解もまた増えています。 特に2020年以降、猛威を奮っている新型コロナウイルス感染症では、正しい情報をできるだけ多くの人に伝えることの難しさが表面化しました。情報が若者に届いていなかったり、SNSでデマが拡散したり、外出自粛を呼びかけても次第に協力者が減ってしまったりということが散見され、ウイルスの脅威に対して一丸となって立ち向かえない状況に苛立ちやモヤモヤした気持ちを抱いている方も多いことでしょう。

【小さな改善が、大きな効果に】

私は科学コミュニケーターとして、慶應義塾大学SFC研究所 健康情報コンソーシアム※1 の新型コロナウイルス予防・啓発チーム「みんながヒーロープロジェクト」※2 に協力させていただいています。科学コミュニケーターは科学者と一般市民のコミュニケーションを橋渡しする役割を担います。 橋渡しの例を一つ挙げます。以下の文はどちらの方が分かりやすいですか? 1)感染経路は目鼻口、2)ウイルスは、あなたの手から目鼻口へ。実はどちらも同じ内容です。けれど、2の方が分かりやすいと感じたはずです。「感染」「経路」の言い方を変えただけで、印象が大きく変わります。このキャッチコピーは、チームが制作した啓発ポスターに使われました。私たちは正しい知識を伝える際、内容の正確さに注意を向けがちです。しかし表現を1つ変えるだけで、分かりやすさは大きく変わります。チームは予防や啓発を今後も続けて参ります。ぜひご期待ください。

#キミはどっち「Don’t Touch!」篇

<#キミはどっち、渋谷・原宿の交通広告>

■ポスター #キミはどっち :https://bit.ly/38n5WwI

■メイキング動画:#キミはどっち :https://youtu.be/lBI6sHo-B9Y

■「目鼻口は感染経路。#キミはどっち」CM30秒篇:https://youtu.be/vsm-fxDwMh0

 

■「目鼻口は感染経路。#キミはどっち」:日本テレビ「news zero」取り組みの紹介

 

▼コラム 筆者プロフィール

漆畑 文哉(うるしばた  ふみや) 科学エデュケーター/科学コミュニケーター 小中学校・高等学校の理科教員、日本科学未来館 科学コミュニケーターを経て、現在フリーで活動中。神奈川工科大学教職教育センター非常勤講師、静岡大学情報学部学術研究員。慶應義塾大学SFC研究所 健康情報コンソーシアム 個人会員メンバー。|note(https://note.com/uru__/

 

■ハッシュタグ #新型コロナウイルス #医療  #健康  #誤解  #誤情報 #健康情報コンソーシアム

#キミはどっち

 

<注釈>

※1:慶應義塾大学SFC研究所 健康情報コンソーシアム(https://www.kri.sfc.keio.ac.jp/ja/consortium/health-info/)とは 産官学連携による健康情報の創成を目的として、人の生活をより豊かで健康にする社会構築のために、健康情報獲得技術や健康情報サービス等の研究を進行し、健康情報の力を活用した未来社会を目指している。

※2:「みんながヒーロー プロジェクト(https://www.keiosfchic-covid19hero-project.com)」は、医学・環境情報学など、有志の研究者・専門家・クリエーター・学生らと協働で、新型コロナウイルス感染症予防・感染拡大防止のためのデジタルコンテンツを制作。主にオンラインを通じて世代別・段階的に情報発信している有志プロジェクトチーム。

※3:10-20代の若者を対象とした新型コロナ感染症啓発活動。若者が関心のある「メイク」「アート」を通じて感染症の基礎知識やウイルスについて学ぶ機会を提供するために、各専門医師の指導・監修のもと、健康と情報科学の研究者やクリエイター、若者らと共に啓発ツールを企画・開発した。 学生達が開発する「感染症教育シリアスゲーム」は9月リリース予定。

 


【20代・30代 新型コロナ予防啓発ポスター!】第2弾ポスター/クリスマス【緑】ver.

~ キャッチフレーズは「愛しているなら、キスはおあずけ」【緑】ver. !!~ ダウンロードはこちらから

みんながヒーロープロジェクトは、医学・健康&情報科学・デザイン・広告分野の専門家、若者らとコラボレーションし、「20代・30代の若者」を対象としたデジタルポスターを作成しました。

みんながヒーロープロジェクトでは、様々な専門家とコラボレーションして、20代・30代の若者に向けた新型コロナ感染症の予防啓発ポスターを企画しました。 今回のポスター制作にあたっては、特にクリスマス前後における新型コロナ感染症の唾液・飛沫感染の予防・啓発につなげるメッセ ージとして、「愛しているなら、キスはおあずけ」というキャッチ フレーズを使用することになりました。

「愛しているなら、キスはおあずけ」等のキャッチフレーズを使用したデジタルポスターは、5種類制作しております。2020年のクリスマスまでに、SNSなどでの啓発活動に活用していきます。また、20代・30代向けの新型コロナ感染症啓発ポスターは、若い学生ともコラボレーションして、映像等も制作していく 予定です。

■金子 沙由香(20代・SFC卒業生)からのメッセージ

「愛しているからこそ移さない。そんな思いが込められています。また、大切な人に移さないためにも自分が罹らないように、手洗い、マスクに加えて、顔周りを触らないことも気をつけていきたいですね。」

■竹島 靖(伝説のコピーライター)からのメッセージ

「夏生まれのキャッチコピーですね。2020年7月17日、千葉県の大黒家セミナー「一行力講座第2回」90分間が、きっかけになったコピー。

新型コロナ対策の一助になる、そんな一行になることを信じます。竹島靖」

■元木 伸一(映像プロデューサー)からのメッセージ

日本中の恋人たちへ「愛しているなら、キスはおあずけ!」それは我慢じゃなくて、パートナーシップの約束。2人だけの大切な恋を育てるために、もうしばらくの間、愛を紡いでいく時間にしていこう。そうすれば、きっと強くなれるよ。この青い地球で巡り逢った尊い絆を思い出にしないために。

 

【医学監修】山畑 佳敦(京都府立医科大学 救急・災害医療システム学 講師)【キャッチフレーズ】Keiko Kojima(グラフィックデザイナー)、竹島 靖(コピーライター)【デザイン】Keiko Kojima(グラフィックデザイナー)

【全体プロデュース】元木伸一(映像プロデューサー・ディレクター)

【企画】本田由佳(健康科学者)

【20代協力若者】金子沙由香(慶應義塾大学SFC卒業生)、上崎彩絵(慶應義塾大学SFC卒業生)、前田 綾香(慶應義塾大学SFC卒業生)、本田凌哉(大学生)

【ご賛同・協力団体】プレコンセプションケア・ハートちゃんTeamBONETeamSmile産科婦人科舘出張佐藤病院、桐朋女子中学校・高等学校、©︎メディテインメント(株式会社メディシンク)、出口小児科医院大人の学び舎 大黒屋【お問い合わせ】慶應義塾大学SFC研究所 健康情報コンソーシアム

*掲示にあたってのトラブル等の責任は一切負いません。

 


【10代・20代 新型コロナ予防啓発ポスター】無料DL開始/第1弾ポスター

【無料】みんながヒーロープロジェクト 新型コロナ感染症予防啓発対策ポスターを配布します│リニューアル第1弾

10代20代に人気の現役大学生イラストレーター

Artdirector     Redfish(Isomoto AKARI)さんのイラストを使用したポスターです。

新ロゴを入れてリニューアルしました。

ダウンロードはこちらから

「ダウンロードはこちらから」をクリックすると大きく表示されます。右クリックで「名前を付けて画像を保存」すると、ダウンロードされます。

【医学監修】

京都府立医科大学 救急・災害医療システム学 講師 山畑 佳敦 先生

京都市立病院 感染症内科 部長  山本 舜悟 先生

 

【イラスト】illustrator / Artdirector     Redfish(Isomoto AKARI)

1999年3月5日生まれ。京都府出身。イラストレーターRedfishとして、日本と韓国を拠点に活動している。アート・音楽・ファッション全て自身が生み出す世界観 #RED FISH WORLD を通して世界へ発信している。

(i_am_redfish 公式 Instagram     https://www.instagram.com/i_am_redfish/?hl=ja

*掲示にあたってのトラブル等の責任は一切負いません。


【勉強会開催報告】”2020年最新ウェアラブル・IoTデバイスが実現する行動変容/健康行動研究” – 慶應SFC – 地域IoTと情報力コンソーシアム / 健康情報コンソーシアム合同Workshop

多様なモバイル、ウェアラブル、IoT機器の登場と各種センシング技術の発達によって我々”人間”や”世界”についての多様な情報を取得できるようになってきています。2020年は、耳に装着する「イヤラブル」デバイスをはじめとして、新しいウェアラブル機器の登場・普及が見込まれ、ICT/AIによる、我々の健康/QoL/Well-being促進のための行動変容技術がより一層発展すると考えられます。

今回1/17(金)、英国Nokia Bell Labsの所長/オランダTU Delftの教授であり、イヤラブル・コンピューティング・システムの研究を世界的にリードするDr. Fahim Kawsar氏を基調講演にお招きし、慶應義塾大学SFC、地域IoTと情報力コンソーシアムと健康情報コンソーシアム合同でのワークショップを開催いたしました。

  • 基調講演
    “Wearables, IoT and You – The Compelling World of Augmented Perception”
    Dr. Fahim Kawsar
    (Director, Nokia Bell Labs Cambridge, UK) (Professor, TU Delft, Netherlands)

  • KDDI総合研究所におけるモバイルデバイスを活用した行動変容研究の取組みについて」
    多屋優人
    株式会社KDDI総合研究所 統合分析プラットフォームグループ 研究主査
  • 「医療機器とIoTヘルスケアの架け橋~体温変化という健康指標の可能性」
    田中彩諭理
    株式会社HERBIO CEO
  • 「感情的返答生成を伴う適応型対話システムの実現」
    片山晋
    慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科
  • モバイルコンピューティングによるエモーショナルイーティングの推定」
    栄元優作
    慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科

約50名の参加者の皆様も含めたディスカッションが行われました。機械学習モデルが各所で動作するモバイルコンピューティング・システムにおけるシステムのアーキテクチャに関する議論、行動変容研究の実際に関する議論、新型デバイスと計測にに関する議論など、活発な質疑応答が行われました。

当日の配布資料については、近日中に健康情報コンソーシアム会員エリアにて共有予定です。


【WSのご案内】(1/17(金)PM/参加無料) “2020年最新ウェアラブル・IoTデバイスが実現する行動変容/健康行動研究” – 慶應SFC – 地域IoTと情報力コンソーシアム / 健康情報コンソーシアム合同Workshop

多様なモバイル、ウェアラブル、IoT機器の登場と各種センシング技術の発達によって我々”人間”や”世界”についての多様な情報を取得できるようになってきています。2020年は、耳に装着する「イヤラブル」デバイスをはじめとして、新しいウェアラブル機器の登場・普及が見込まれ、ICT/AIによる、我々の健康/QoL/Well-being促進のための行動変容技術がより一層発展すると考えられます。今回、英国Nokia Bell Labsの所長/オランダTU Delftの教授であり、イヤラブル・コンピューティング・システムの研究を世界的にリードするDr. Fahim Kawsar氏を基調講演にお招きし、慶應義塾大学SFC、地域IoTと情報力コンソーシアムと健康情報コンソーシアム合同でのワークショップを開催いたします。

ワークショップ後には、2コンソーシアム合同での新年懇親会を予定しております。

多くの皆様のご参加をお待ちしております。

■概要
日時: 2020/1/17(金) 13:30〜

場所: 慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC) ラムダ棟13
〒252-0882 藤沢市遠藤5322
アクセス: https://www.sfc.keio.ac.jp/maps.html

■参加方法
こちらのページから事前申込みをお願いいたします
・参加費: ワークショップ(無料)、懇親会(4,000円当日払)

■プログラム
■第一部
13:30-13:40 Introduction (両コンソーシアムについて)

13:40-14:40 基調講演
“Wearables, IoT and You – The Compelling World of Augmented Perception”
Dr. Fahim Kawsar
(Director, Nokia Bell Labs Cambridge, UK)
(Professor, TU Delft, Netherlands)

Abstract: Wearables and IoT are embracing AI and causing a seismic
shift – in that we are observing the emergence of remarkable sensory
systems. These transformative sensory systems are capable of
understanding us and the world around us, uncovering unprecedented
opportunities to help us become a better version of ourselves. In this
talk, I will explore the system and algorithmic challenges in
modelling and augmenting human behaviour in this new sensory world. I
will discuss how mobile, wearable, and IoT devices together with
embedded AI can be used as a multi-sensory computational platform to
learn, infer, and augment human behaviour and to design ultra-personal
computational experience.

14:40-15:15 「KDDI総合研究所におけるモバイルデバイスを活用した行動変容研究の取組みについて(仮)」
多屋優人
株式会社KDDI総合研究所 統合分析プラットフォームグループ 研究主査

〜 15:15-15:30 休憩 〜

■第二部
15:30-16:00 「医療機器とIoTヘルスケアの架け橋~体温変化という健康指標の可能性」
田中彩諭理
株式会社HERBIO CEO

16:00-16:15 「感情的返答生成を伴う適応型対話システムの実現」
片山晋
慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科

16:15-16:30 「モバイルコンピューティングによるエモーショナルイーティングの推定」
栄元優作
慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科

16:30-16:40 Closing

■第三部: 【新年会/懇親会】 (会費: 4,000円)

17:00-18:30 地域IoTと情報力コンソーシアム、健康情報コンソーシアム合同新年会 / 懇親会
SFC内ファカルティ倶楽部 「タブリエ」
場所:Σ館(厚生棟)地上1階